ここでは、小路遺跡 について紹介します。
在所:小路北町29-40
【ポイント】
①.前方後方形の平面の墓が出土
・全長22.7m
・弥生時代の四角い墓(方形周溝墓)
・台形が前方部についている。
【関連写真】
【補足説明】
①.現地案内板(小路遺跡(古墳出現期の墓))
旧国道170号線(河内街道)付近では、第二京阪道路建設に伴う財団法人大阪府文化財センターの発掘調査によって弥生時代終わり頃から古墳時代初めの集落跡が見つかり、平面方形の竪穴住居跡や井戸が検出されました。この集落の東側の丘陵の麓にあたる小路遺跡では、10基余りの同時期の墓が見つかりました。中でも、平面形が前方後方形の墓は、全長22.7mと他の墓と比較すると規模の大きなものです。弥生時代の四角い墓(方形周溝墓)に、前方後円墳のような台形の前方部が付いており、弥生時代の墓から古墳への中間の形態と言うことができます。残念ながら後世に削られており覆部分は失われていましたが、本来は1m程度の覆土があったと思われます。
前方後方形の墓については、滋賀県(琵琶湖周辺)以東の地域で多く見つかっています。小路遺跡で見つかった前方後方形の墓も淀川などを通じてこうした地域の交流の結果と考えることも可能です。
墓が造られた時期は、中国の歴史書『魏志倭人伝』に記された邪馬台国の時代にあたります。北河内地域ではこの時期の墓は少なく、当寺のこの地域を考えるうえで貴重な資料となりました。前方後方形の墓は保存がはかられ、現在は埋め戻されて西側の第二京阪道路の下に眠っています。
寝屋川市教育委員会
【参考情報】
インターネット:小路遺跡