―「常連さんにかわいがってもらっています。」


「かとれあ」は1963年10月11日に開店した。

これは松浦夫妻の結婚と同時で、開店以来、子供たちの助けを受けながら夫婦仲良く店を営んでいる。

2013年には開店50周年を迎えた。

―「こんなに長く続けていられるのは、毎日のように足を運んでくれる常連さんたちのおかげ。

 50年近くもやっていると、常連さんの顔ぶれは少しずつ変わってくるけど、どの常連さんもうちの店をかわいがってくれているのは変わってないわ」

と、光子さんは語る。

―「もちろん、初めて来てくれるお客さんも大歓迎よ。その人たちには、またお店に来てもらって、いずれは常連さんになってもらえるように工夫しているわ。

  あとは、もう少し若い層の常連さんを増やしたいなぁとも思っているの」

常連さんには、4条通り商店街付近で勤めているサラリーマンの方も多く、

朝にはモーニングセットを食べてから出勤し、昼休みに再び来店し、ランチセットを食べにくる人もいるそうだ。

また、市内に住む主婦の方も、家事や買い物の合間に訪れ、お茶を飲んだり、松浦さん夫妻との会話を楽しんでいく。

そんな常連さんたちに愛されているメニューについて聞いてみると、

―「人気なのは、ランチタイム限定のメニューでパンとサラダとドリンクのセット。

  何より、私が一番力を入れているサラダが自慢なの。

  毎日来てくれている常連さんもいるから、いつも少しずつレシピを変えているのよ。」

「かとれあ」は、最近のドリンクや食事、デザートなどのメニューが豊富な喫茶店とは違い、

「純喫茶」として、開店以来ずっと変わらずにコーヒーなどドリンク類を中心とした、こだわりのメニュー編成となってる。

これは、これからも守り続けていくそうだ。

私たち高校生にとって、喫茶店は大人の空間というイメージがあり、入るには少し身構えてしまう。

しかしこの「かとれあ」は、身構えることなく、リラックスして過ごすことができる。

松浦さん夫妻や家族の仲の良さがあるからこそ、この雰囲気が作られているのではないか。

 

(いとうかなえ)


岩見沢緑陵高校情報コミュニケーション科2011

 

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