普段は400円もする糠鰊(ぬかにしん)。肉より高くてちょっと躊躇する。
特売で98円に出合う。匂いを嗅ぐとちゃんと乳酸発酵している。 これは久々に三平汁を。

冷たいので、ぬるま湯で糠を落とすと、生魚のような風合い。

 

 

キッチンハサミで簡単に二枚に下ろし、半身を鍋に。 水から大根、コンニャク、キノコ、鰊をいれて、弱火から中火。アクをとるだけ。
勿論、昆布出汁をひいたら旨い。

ジャガイモ、人参、玉葱、白菜、キャベツ、この季節の野菜はなんでもいい。

葱もいいけど、ハーブもいい。特にタイムやローズマリーがいい。
サフランや胡椒も合う。

レシピはいろいろある。鰊はぶつ切りでもなんでもいい。鰊を焼けば香ばしい。大根が煮えてから鰊をいれたら、鰊にも味がのこる。最初から鰊をいれたら、旨味は全部出汁となって汁に移る。そのときの気分だ。

 

 

大根が透明になったら、器にあけて冷ます。

鰊の塩分と旨味が汁にでて、冷ますと大根に味がつく。 もちろん、熱々が好きな人はそのままで。
熱々よりも食べやすい暖かさでいくと、大根が本当に旨い。

糠鰊や鮭の山漬けは、大豆の穫れなかった明治初期までの北海道で、味噌の代わりに汁に使われたという。 内地(本州のこと)から持ち込まれる味噌が高級な為に使えなかった。それでも食べられ続けたのは「旨かったから」ではないか。今は味噌より高い。

糠ニシンもなくならないの旨いから。


食べながら、お腹が、グーグーなる。笑


他界した父が好きだった。

離れて暮らす息子に食わせたいと思ったら、食べながら嬉し涙がでた。