女将さんが、カウンターの上の吊りカゴに旨そうなピーマンを載せている。
「ピーマン、どうやって食べるの?」
「生のままでつくねを挟んで」
「それいってみましょう」
たれで仕上げたつくねだんご三つの串。生のピーマンがやってくる。
お皿はお湯で温めたステンレススチール。手で受け取るとあたたかい。
これは、焼き上がりのタイミングが一番大事な焼鳥に集中するため、ぞんざいに扱ってもいい皿にしたという大将の焼鳥思い。
冷たい、甘い、苦い、爽やかな揮発香これとタレと鶏と鶏の熱が口の中でパーン。絶対また食う。