オオルリを見つけた!

「オオルリです」。それまで、青い鳥「大瑠璃」を観たいという話をしてたとき、優しい声がする。彼は肉眼で確認した後、すぐに担いでいた三脚と望遠鏡を据えて、みんなに見せてくれる。そして、全員が青い鳥を見つめる。このお兄さん、四季、それぞれの鳥を見るため、車を使わずに近くのバス停から会社まで歩くという。近くと言っても数キロあるのだけど。写真の真ん中でシュッと脚の長いかっこいいお兄さんが木村さん。

木村耕(きむらおさむ)さんは、株式会社アミノアップ化学で「品質保証室で原料の入荷~出荷までの安全性のために微生物検査などを行っています」という。

「木村さん、なんで鳴き声だけで鳥の名前がわかるの?こんな素敵な人だって知らなかった」と女子社員が言う。
 

森から学びたい

創業者の小砂憲一さんに「森に学びなさい」と言われた社員たちは、例えばこの森の豆科の植物、クズ、ニセアカシヤ、クローバー、ルピナスなど、在来種から外来種までを採取して、イソフラボンの研究をした。植物の未熟な実を紫外線など外からの刺激から守るポリフェノールの研究をした。北海道の農業を産業として強く育てたいという思いから始まった、熱心な研究は人の健康のために役立つ成分を次々にみつけ出してゆく会社になった。社員たちは原点の森を大切にする。

 

「鳥を呼ぼう」プロジェクト

アミノアップ化学の社員たちは、自分たちを育て、守っている森を知るために、鳥の調査を始めた。2017年5月。朝4時から依頼した専門家の調査。5時には社員が集まって、会社の周りの森で鳥を見て歩く。札幌の5月末から6月は3時代に日が昇る。朝日を浴びながら楽しそうに森を歩く。社員の中に専門家を凌ぐ鳥に詳しい兄さんがいた。

札幌は森に囲まれた街。清田区の真栄には、4万年前に支笏湖の噴火で降り注いだ火山灰の丘がある。その丘を、厚別川の支流、山部川と真栄川が削った谷。その谷に挟まれた丘に美しい森がある。ここに株式会社アミノアップの社屋があり、製造プラントがある。

2時間歩いて、ニコニコの参加者。

http://www.aminoup.co.jp